広がってます!?塾なし受験(1)
今回のコラムは、塾なし受験をした仲間を見つけて、取材・リポートするシリーズ企画の記念すべき第1弾!同じように塾なしで受験勉強をした仲間を紹介することで、塾なし受験を具体的にイメージしてほしい!と考えています。
それぞれの受験データをはじめ、子育てや家庭の教育方針、サポート体制など、「どのような勉強、家庭環境で塾なし受験が選択・実施されるのか?」をご紹介しながら、研究していきたいと思います。
◆実例1:都立高校3年男子Kさん
公立中学校に在学した3年間、塾なしで勉強を続けて高校を受験。第一志望だった都立高校に合格しました。
高校生になった現在も、塾なしで勉強を続けて大学受験に挑戦します。
◆Kさんの塾なし高校受験データ
- 受験した高校は計3校。
- 第一志望は現在、在学している都立高校。
- 第二志望は、私立高校を一般フリーで受験。合格。
- 保険として一般入試併願でもう1校、私立を受験。※書類選考・国公立高校、私立高校(オープン)併願可
- 外部模試は4回受験。受けたのは、Vもぎ2回、駿台中学生テスト2回。
- 塾の季節講習(夏季・冬季)は利用せず。
- 勉強計画は、中学時代から本人が立てていた。
- 通信教材と過去問を中心に勉強。
- 参考書は母親のサポートで一緒にチョイス。
- 勉強場所は自宅(高校生になってからは+学校の自習室)。
◆家族のサポートや考え方など
- 温かいご飯を一緒に食べることで体調管理。
- 睡眠時間を大きく削って勉強はしない。
- スマホは当時、持たせていない。
- 毎日遅くまで塾で勉強することに共感できなかった。
- 両親は英語が得意。
◆分析&取材後記
当時、中3だったKさんは、入試に向けて自分自身で勉強計画を立てていたそうです。中学生で自分の学習状況やを学力分析をして、何をすべきか計画できる子は、そう多くないと思います。これには驚きました。とても自立していますね。
また、スマートフォンは持たせていなかったとのこと。ルールを作って持たせていた我が家の方針以上に厳格ですね。「親子ともにマイペース」とおっしゃっていた通り、周囲に流されず、信念をもった教育方針を貫かれています。
親子のコミュニケーションも良好な様子でした。Kさんは中3の夏まで野球と勉強を両立させながら、サポートしたお母さまは「勉強ばかりにならず、心身の成長や日々の暮らしも大切にしたかった」と話されました。
我が家と比べると共通点は多くありましたが、異なる点もあり興味深かったです。使用した教材や勉強の進め方について、大きな違いはありませんでした。
勉強の計画については、著書にもありますが、最初から本人が一人でやるのはハードルが高いため、親子で一緒に考えていきましょう。親が決めるのではなく、親子で話し合いながら計画を立てましょう。
本人が徐々に計画を考えられればなおよしですが、「何をやるのか」「どうやるのか」「いつまでにやるのか」「何のためにやるのか」を意識して入試日まで勉強ができれば、子どもには生きる力がついて成長できます。
塾なし受験のメリットである自ら考え学ぶ力を持続したまま、Kさんは今冬、高3の受験生として塾なし大学受験に挑戦中です。応援しています!取材のご協力をありがとうございました。
今回の塾なし例はいかがでしたか?シリーズ「広がってます!?塾なし受験」、次回を楽しみしていてくださいね!
(取材・文)所長・塚松美穂
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