中学進学の春、勉強はどう準備する?

勉強法

こんにちは、塾なし受験研究所です。暖かくなってきましたね。今年の小中学校の卒業式には、校庭の桜は満開かもしれません。さて、子どもが進学や進級を控えていると、新生活や学習に不安はつきものですよね。今回は、春から中学生になるお子さんのいるご家庭向けに、どんな準備をすれば中学校生活をスムーズに始められるのか、考えていきたいと思います。

まず、保護者のみなさんに理解してほしいことがひとつあります。小学校から中学校へ、子どもたちは学びの環境が大きく変化するという初めての体験をします。通学や授業時間の物理的な変化、教科担任の制度、新しい先生、友人関係など、今までとは違う学校生活に、緊張やストレスを感じやすいでしょう。

そのような状況だと、最初は勉強に集中して頑張ることが難しい場合があるということです。

大人でさえ、転職した職場に慣れるまでは時間がかかります。ストレスや緊張も感じますよね。子どもたちも同じです。新しい環境にすぐに適応できる子もいれば、そうでない子も。そんなときは焦らず、慣れるまでには少し時間がかかるのかも…と親はゆったり構えてあげたいです。

とはいえ、中学校に入って一番気になるのはやはり勉強のこと。できることなら最初につまづかずスタートしてほしいと思うのは当然ですね。そのためにも、進学前の春休みにやっておくべきことがあります。

●春休みにやるべき二つのこと

  1. 小学校の要点復習
  2. 少しだけ先取り学習(英語・数学)

1.小学校の要点復習

小学校の総復習としてまとめられた問題集を春休みにやることで、勉強習慣をつけるきっかけになります。娘は、小学校6年間の総復習「チャレンジ中学準備号」をコツコツやっています。慎重な性格の娘に私は「やっておけば中学校で勉強が始まっても心配ないね」と声がけしています。

特に算数ですが、分数、図形の面積、割合、速さなど、もし苦手な単元がある場合は復習しておきましょう。「算数→数学」は積み上げの教科です。もし小学校の算数に理解できていない部分があると、中1の数学でつまづいてしまうことが多いです。わからないことが積み重なってしまうと、数学の苦手意識が強くなってしまいます。

もちろん、通信教材でなくても大丈夫。「小学校の総復習」的な問題集はたくさん販売されています。全教科がまとめられたもの、算数・社会などの教科別、作文や計算など目的別もあります。一緒に書店に行って、本人が気に入ったものを購入することがおすすめです。

なぜかというと、こういった問題集は本人次第で、時間があっても宿題ではないため本人にやる気がないと進みません。そのため、子ども自身が前向きに取り組めるように自分で選ぶことが大切なのです。毎日短時間でいいので勉強習慣をつけられるよう、上手に声がけをしていきましょう。

2.少しだけ先取り学習

先取り学習をしておきたい教科は数学と英語。この二つは積み上げの教科で、最初につまづいて理解不足のまま進んでいくと「わからない」悪循環に陥ります。そのため、春休みに少しだけ先取り学習をしておけば本人に余裕ができます。新生活に慣れるまで時間がかかることもあるため、春に先取りをすることで、親も子も気持ちにゆとりをもってスタートできます。

先取り学習は授業の予習ではなく、単元を自分で理解し進めていくことです。

数学は最初の単元「正と負の数」、英語はアルファベットの確認と主な単語の読み書きをしておきます。文法はbe動詞と一般動詞の違いが理解できるように勉強してみるといいでしょう。

●定期テストの存在

中学校の学習で、小学校と大きく異なるのは定期テストですね。定期テストは、試験期間があって範囲が広くなります。初めての定期テストに戸惑い、点数がとれない子がいるかもしれませんが、テストの形式や勉強方法がわかってくれば点数が伸びる子もいます。最初の定期テストの結果だけで、あまり焦らないほうがいいでしょう。

公立中学校の場合、定期テストの点数は高校入試の内申点に影響します。志望校が公立高校の場合、都道府県によって内申点の扱いが異なります。また私立高校は、それぞれの学校で入試での内申点の扱いが決まっています。

例えば、東京都は中3の成績で内申点を出しますが、大阪府のように中1からの3年間の成績を内申点に換算するところもあります。内申点は定期テストの結果だけで評価されることはありませんが、大阪の場合は、最初の定期テストから気を抜けないということになります。(※もし最初のテスト結果が悪くても、挽回できます!)

そのため、志望候補の高校が内申点をどう扱っているのか、早めに調べておくことも大切になります。

このように小学校とは大きく異なる中学校の新学期。スムーズにスタートできるよう、春休みはできる範囲で準備をしておくといいですね。

所長・塚松美穂

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