東京高校受験案内【3】

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こんにちは、塾なし受験研究所です。夏休みも後半ですね。受験生のみなさんは残りの時間、苦手教科や基礎固めを中心に志望校に合格するために自分に必要な勉強は何かを考えながら計画を進めましょう。「なぜこの勉強をするのか」を考えることは、合格するためにとても大切です。今回は高校選びに役立つ情報「東京高校案内」のコラム記事、私立錦城高等学校についてです。高校選びに参考にしてみてください。

錦城高等学校

錦城高校はどんな学校?

錦城高校は、東京都小平市にある私立の全日制・普通科高校です。生徒数は1500名ほどの高校単独校で、1997年に男女共学になりました。

入試結果によって入学時は特進コースと進学コースの2コースに分かれていますが、1年から2年の進級時に成績や希望進路によるコースの入れ替わりがあります。一クラス分(約30名程度)の生徒が入れ替わるそうです。どちらのコースの生徒も部活動はOKで、9割以上の生徒が部活動をしています。

上下ブレザーの制服がありますが、夏はポロシャツを着ている生徒が多いです。校則でアルバイト、メイク、茶髪は禁止。スマホも校内での使用は禁止されています。これらの校則は学校が高校生活に求める最低限のルールだと説明がありました。お昼は弁当持参の生徒が多いですが食堂も活用できます。

校舎内には職員室の前にラーニングスペースがあって、ここは話ができるスペースなので先生に質問をしたり、勉強を教え合ったりできるそうです。図書室内も自習が可能ですが話はできません。また放課後は、食堂も自習スペースになります。

学校は一日3時間の家庭学習を推奨しているため、夏は18時30分、冬は18時下校となります。

語学研修として、夏休みにオーストラリア、冬休みはアメリカでホームステイプログラムを希望者に実施しています。夏のオーストラリアは約40名の生徒が3週間のホームステイに参加しています。また、1年生の3学期をオーストラリアの高校で過ごすターム留学プログラムもあります。

錦城での学びは?

高校単独校で中学からの内部進学生がいないため、1年生は全員同じスタートラインから学習を始めます。2年次からは希望進路に向けた具体的なコース編成を取り入れます。3年次にはより自分の進路に適した科目選択を行い、大学入学試験に向けた授業で学習します。

特進コース・進学コース、どちらも同じカリキュラム・指導方針で行われますが、進度が異なります。両コースとも週6日、1日6時間(土曜4時間)で、特進コースは授業の進度が早く、大学受験に向けた演習を重ねて応用力を養います。進学コースは同じカリキュラムを基礎学力の向上に重点を置いて、丁寧に指導します。

在校生や保護者からよく聞く話ですが、学習内容の定着をはかる小テストが多いことは有名です。コツコツと勉強を続けていく仕組みで実力アップして、部活動と両立させながら大学合格を目指します。

長期休暇中は無料の講習が100以上あって、多くの生徒が講習を受けます。夏季講習のため夏休みの午前中は部活動はありません。冬休みと春休みも講習があるので日々の小テストでの学力の積み上げとあわせて「塾なしでも大学受験可能」と言うほど、学業の支援体制は充実しています。

スポーツ色が濃い?!学校行事

錦城の教育は「文武両道」「三兎を追う」、学業・部活・行事や委員会活動などすべて、あれもこれも欲張った高校生活を送ってほしいとの理念です。

特徴として、球技大会は春と秋の二回、あわせて5日間開催されます。修学旅行は、2年次に山形の蔵王に4泊5日のスキー教室に行って、ほぼ全員がスキーがうまくなって帰ってくると聞きました。1年生の最初にクラスの親睦をはかるための宿泊行事もあります。

本格的な球技大会といい修学旅行といい、いまどきの私立高校にしては珍しく体育会的な雰囲気を感じます。教育理念を貫いていることがわかりますね。それが子どもに向いているか否か、判断しやすい学校だと感じました。

部活の参加率は9割以上ですがスポーツ推薦で入学する生徒はいません。入学後は学業・部活・行事の三兎を追うスタイルで、多くの生徒が部活動に励んでいます。敷地が広く、大きなグラウンドがあります。隣接する土地を購入済みとのことで、来年度以降また校庭が広がるという話も聞きました。

進路は?

全員が3年間で4年制大学進学を目指します。特進コースは国公立大学現役進学を、進学コースは四年制大学現役進学を目指します。両コースともに、1年2年は文系理系に分かれずバランスよく学習します。2年の進級時には成績や希望進路に基づいたコースの入れ替えや選択もあります。3年次に各自が希望する進路に合った科目選択を行います。

2024年度の進学実績ですが、国公立大学に現役で88名、早慶上理は現役95名が合格しています。

進路指導のひとつとして、約30学部の大学の先生を招く学部説明会を実施しています。2年の進学懇談会では、卒業生から合格体験談や勉強方法など様々なアドバイスを受けることができます。

主な指定校推薦枠は(2024年度)

東京都立大学/早稲田大学/上智大学/東京理科大学/明治大学/青山学院大学/立教大学/中央大学/法政大学/学習院大学/成蹊大学/成城大学/武蔵大学/國學院大学/明治学院大学/東京女子大学/日本女子大学/東京農業大学/東京薬科大学/北里大学 です。

指定校推薦は主に進学コースの生徒が目指しますが、特進クラスの生徒でも指定校推薦は希望できます。ただし元々国公立大学を受験する生徒が多いため、実際に指定校を希望する生徒は特進クラスでは少ないようです。指定校推薦は学部学科が限られていますから、生徒自身が学びたい学問とマッチしていることが重要です。

最後に

今回の錦城高校の情報は、学校説明会に参加して得た情報を中心に書きました。錦城高校の併願受験を考えている受験生は、学校HPで日程や基準などをしっかり確認しましょう。

学校説明会や学校見学に参加していますか?夏休みが終わるまでは広く情報を集めましょう。候補となりそうな高校の情報をたくさん得て、秋以降に受験校を絞り込んでいきます。何度も言いますが、高校受験は志望校選びも勉強も計画的に!です。

錦城高校HPはこちら→https://www.kinjo-highschool.ed.jp/

所長・塚松美穂

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