広がってます!?塾なし受験(4)
こんにちは、塾なし受験研究所です。久しぶりのコラム更新になりました(^^♪
今回は塾なし受験を取材・リポートするシリーズ。第4回の塾なし例は、「高専」を受験した理系工学女子のDさんです。中学卒業後の国立高等専門学校という選択肢に注目したいと思います。高専は5年一貫教育で、実践的技術教育を行います。卒業生に対する求人倍率約10~20倍、卒業生就職希望者の就職率はほぼ100%と、産業界から高い評価を得ています。学びを続けたい生徒は、専攻科(2年)への進学や大学編入も可能です。
◆実例4:公立中→国立東京工業高等専門学校のDさん
発達障害が少しあり、知能は高いがコミュニケーションが苦手な女の子Dさん。お母さまは、普通科の高校だと特に女の子同士の人間関係が大変だろうと考えていました。パソコンやゲームに興味があったことから、Dさん本人から「高専に行きたい」と提案があったそうです。
お母さまには当初、「高専」という選択肢は頭になかったようですが、親子で学校見学に行きました。学校は、大学のような雰囲気で自由な印象を受けたといいます。生徒も男子が多く、それぞれが好きな勉強、好きなことをやっているように感じたそうです。
また、Dさんは興味がない教科の勉強はしないタイプでした。高専であれば例えば、英語はScience Englishで、世界史は科学技術史といったように、専門分野に関わるカリキュラムだったので、Dさんに向いているのではと感じたそうです。
もう一点は「気がかりな就職のことだった」とお母さま。コミュニケーションが苦手なDさんにとって、普通の就職活動は難しいのではと考えていました。高専の場合、学校に技術者を求める企業等の求人がくるため、卒業生の就職希望者の就職率はほぼ100%です。これらの要素すべてを家族で検討し、Dさんは高専を受験して合格しました。
◆塾なしDさん高校受験データ
- 定期テスト対策
- 外部模試は、Wもぎを受験。
- 過去問でパターン演習、模試の解き直し。
- 学校の授業の不足はスタディサプリを活用。
- 授業動画を繰り返し見て、演習する。
◆家族のサポートや考え方
- 子どもの性格に合わせた学校選び
- 将来を考えながらの進路選択
- 親は中学生の勉強の仕方を教えた
- 塾代ではなく、家族で楽しむためにお金を使いたい
- 家族で受験をサポート
- スマホはなし→授業で使うために高専でデビュー
◆分析&取材後記
「高専」という選択肢について考えた取材になりました。キーワードは次の4つです。
- 子どもの性格
- 興味・関心
- 親子・家族のコミュニケーション
- 学校見学
子どもの希望する進路の情報収集をして、どうすればいいのか家族で話し合う。学校見学が大きなポイントになったと思います。「高専」が、中学卒業後の選択肢としてもっと注目されてもよいと感じた取材でした。
進路が決まれば親は、目標(=合格)を達成するために勉強の方法をアドバイスしながら、子どもが自律して自分で考えて勉強をできるような環境づくりに専念されています。子どもの特性を見ながら、受験も子育てもうまく乗り越えておられます。
兄弟姉妹は、比べてしまうと失敗してしまう可能性があり、それぞれの個性に合わせた対応や考え方が必要です。繰り返しになりますが、子どもの勉強法(教育)に正解はなく、唯一の答えがあるわけではないから。その子に合っているかどうかが大切だからです。
取材へのご協力をありがとうございました。いかがでしたか?シリーズ「広がってます!?塾なし受験」、また次回を楽しみしていてください!
(取材・文)所長・塚松美穂
国立東京工業高等専門学校→→https://www.tokyo-ct.ac.jp/
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